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Bizteria経営企画 Vol.3

 日本におけるM&Aは、2000年以降急速に増加し、2006年には比較的大型のもので3,000件近い企業の買収、合併、統合が行われている。中小企業のレベルで考えてみても、その数が急速に増えていることは、間違いないだろう。中小企業のレベルでは、特殊な技術や、市場を保持していると海外企業や日本の大手企業のターゲットとなり、それ以外の場合は後継者の問題や経営上の問題からM&Aの形を取ることがあるようだ。

金融の視点から考えるとM&Aにより、思い通りに時価総額が高まったり、企業価値が向上したりという結果を出すことが出来ればよい筈だが、その結果を出すことの出来る案件はどの程度あるのだろうか? 大手コンサルティング会社が行った調査などでは、成功例は全M&Aの2−3割程度にとどまっていると言う。多くのM&Aが企業の「賢明さ」=(競争性優位や利益の追求)から行われているにもかかわらず、これだけしか成功していないのは、少し不思議に思われる。 組織・人の視点から考える多くの企業がM&Aに成功していない要因はどのようなところにあるのだろうか?

7−8割の企業が、M&Aで失敗していると言う現状をもっと深く考えると、M&Aそのものを「賢明さ」の視点からだけではなく、組織及び人の視点から考える必要があると考えられる。理由は、・・・(続きを読む)

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