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Bizteria経営企画 Vol.15
【連載】「ストーリーテリング」で人を動かす(第4回)
株式会社イニシア・コンサルティング 代表取締役副社長 井口 嘉則

 今回は、ストーリーテリングが効果的なシチュエーションのうち、「危機意識を持たせる」ということについて考えてみたい。

 「危機意識を持たせる」にはストーリーテリングだけでは充分ではないが、ストーリーテリングもその中の重要な役割を占めている。最近の国内での事例としてパナソニック(2008年10月1日松下から社名変更)の改革を例に見ていきたい。

 まず改革の概要であるが、中村前社長(現会長)が2000年6月に松下の第6代社長に就任し、「破壊と創造」という名のもと、早期退職制度の導入、事業部制の廃止等矢継ぎ早に様々な改革を断行した結果、2002年3月の決算は連結最終赤字4,310億円という過去最悪の業績にいったん陥った。その後改革を継続し、業績も徐々に回復し(図参照)、2008年3月期には純利益が2,818億円となり、22年ぶりに最高益を更新するまでに復活したのである。

 中村前社長は就任当時、松下は、松下幸之助氏の「水道哲学」に基づき独立性の強い事業部制のもとで大量生産・大量販売の20世紀型のビジネスモデルにとらわれていて、改革が遅れており、「このままでは松下はつぶれる」と強い危機感を抱いていた。そこで2000年の10月には、「破壊と創造」という中期経営計画「創生21計画を発表した・・・(続きを読む)

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